障害年金の請求サポートに詳しい社会保険労務士として、社会保険労務士法人HRMはいわゆる精神疾患という括りで様々な人と面談をしています。正直なところ、私には精神疾患とは何なのかは分かりません。それは精神科医に作成いただいた診断書で確認させていただく立場でして、私はその是非について一切私情を持ち込まないようにしています。いやもう、そこは何より大事でして、大事どころか生命線というか、その辺の考え方次第で本当に“命”に拘わることですから、感覚的に掴めていないと大変なことになるよねと日々感じています。
生活困窮(全般)と精神疾患との関連性
生活困窮を解消する手段が見いだせない場合に、精神科医からのアプローチを図る場合もあります。自立支援医療制度を使う場合には精神科医の診察が条件の1つになっています。
過度な献金をさせられていた状況について“洗脳されていた”という意見があります。旧統一教会が洗脳行為をしていたかどうかは全くの別問題で、洗脳されている状態なのか否かは個別に精神科医の判断を仰ぐものだと考えます。すなわち、私も含めて一切判断をするつもりはありませんし、当人を名指しして洗脳などと言うのは考えられません。
洗脳を解くこと自体が目的ではない
周囲の人たちから見て、何らかの洗脳状態にあると感じたなら、医療的なアプローチは必要です。「何か体調が悪ければ、かかりつけ医に相談する」ことと同様にお考えいただいて構いません。大切な人が、辛そうにしていたら病院に付き添ってあげようと思いますよね?
ぜひ覚えておいてほしいのは、洗脳状態そのものが悪いわけではないことです。洗脳した犯人を探し出して問い詰めることが目的ではありません。精神科医の診察を経て、洗脳状態にあると自覚することが大事なのです。洗脳状態にあれば、人間としての当たり前であるはずの社会生活全般が出来ていないうえに、自分の意思でどうにかできないことから“精神状態が正常ではない”疑いがあるわけです。そのことは何とかしなければならないわけです。
私も精神の専門医ではないので断定は避けますが、洗脳を解くというアプローチ自体がおかしいように思います。もしそれが出来るとしたら、新たな洗脳に他ならないのではないでしょうか? 精神に問題を抱えている場合、そんな対症療法的で即効性を求めるような手法は取らないと思います。
洗脳されていることを何とかするものではなく、そのことによる精神および身体的な辛さを何とかすることが目的です。本人にそのような自覚がないとしても、周囲の人を苦しめているのだとしたら精神全般どこか重篤な問題を抱えていると言わざるを得ません。「自覚がない」ことこそが、専門医の診察を必要とする最たる理由といえます。
障害年金の可能性
誰のせいかというのはもうこの際、一旦棚上げしてください。誰かを責めたところで、意見がぶつかりあうだけで何の進展もありません。何度も言いますが、洗脳か否かは素人が主張しても無意味ですし、素人同士で言い争いをしても全く不毛なだけです。進展を求めるなら、精神科医による適切な診療なのです。診断名がつくものだとすれば障害年金の対象になりえます。
障害年金はシンプルです。「障害のせいで日常生活が困難であること」それだけです。もっとも、あまりにシンプルゆえに個別判断になりますし、判断基準としてのガイドラインもありますが、そこは専門家(精神科医と社会保険労務士)の領域になります。その中でも精神科医にかかる部分は、精神科医にしか出来ませんからまずは精神科医にご相談ください。
当然のことですが、同じような状況にあるからといって全員一律に精神疾患だということはありえません。また、全員一律に精神疾患だと疑うこともいたしません。みなさん個別に、専門医の判断を仰いでください。専門医にかかる必要があるか否かも含めてみなさん個別にご判断ください。
いきなり精神科へというのが抵抗感があるようでしたら、かかりつけ医にご相談ください。このような案件に限らず、何らかの異常を感じたらなら医者の診断を仰いで原因を探る。とはいえ、かかりつけ医にも専門領域がありますから、自分の専門領域ではないと分かれば紹介状を書いてくださいます。再び診断する、それでも分からなければ、紹介元の資料を含めて次を紹介することになります。
その結果、本人にとって最適な医療を受けられるという仕組みになっているのです。
障害年金の請求サポートについて
精神科医の診断がついて、現に日常生活が困難とのことでしたら、ご相談ください。
個別のみなさんの事情は分かりませんが、診断書やカウンセリング記録があればサポートできます。取り急ぎ、精神科医から診断名がついたならまずはご相談ください。
障害年金そのものの知識は不要です。いっそ、何も調べないくらいで構いません。精神科医の診断書で概ね見極めることが出来ますし、様々な記録からお話を聞かせていただければ何とかします。
障害年金の請求に際しての条件が揃っていない場合には、その条件についてご案内します。そのために必要な行動を具体的にお示しいたします。
障害年金の請求を専門とする社会保険労務士法人HRMでした。
この記事は私が書きました
三重県出身。工場の派遣バイトの傍ら社会保険労務士の資格を取得。中途採用で地元商工会議所勤務を経て、労働局の窓口業務を通して様々な事例を経験。 非正規就労の悲哀と行政の仕組みを熟知しているシナジー効果を強みとし、皆様のサポートをいたします。