10日の会社員の記者会によると、会社員は2017年秋に、戸籍上は男性だが、性自認は女性だと会社に伝えた。
ところが上司は、会社員を「彼」と呼び、会社員がやめてほしいと言っても聞かなかった。別の管理職を交えて3者で話し合った際も、上司は「戸籍はどうなんですかって話で。性別変更できるんだから、できてから、それは言いなさい」「女性らしいとみられたいのであれば、やっぱりそういう細やかな、心遣いっていうものも、必要なんじゃないか」などと発言したという。会社員は18年冬にうつ病と診断され、休職。21年9月に労災を申請した。
神奈川県内の労働基準監督署は6月30日付で、上司から人格を否定する精神的攻撃が執拗に行われたことを認め、労災認定したという。
会社員は会見で「認定をとれた大きな要因は、(上司の発言の)録音をとっていたことが大きいかなと思う。つらい状況におかれている人は、泣き寝入りせず、闘ってほしいと」と話した。
SOGIハラについては、10月26日のBLOGを参考にしていただきたいと思います。
パワハラ防止法の指針にSOGIハラが組み入られたが、理解している管理職らはまだ少なく、実効性のある対策ができている企業はほとんどないと言われている。今回の件で、SOGIハラもパワハラで、SOGIハラだけでも労災認定されることの社会的インパクトも大きいと思われる。
パワハラが企業に与えるダメージはますます大きくなると思います。
当事務所ではパワハラ研修等を行っていますのでご相談ください。
この記事は私が書きました
三重県出身。工場の派遣バイトの傍ら社会保険労務士の資格を取得。中途採用で地元商工会議所勤務を経て、労働局の窓口業務を通して様々な事例を経験。 非正規就労の悲哀と行政の仕組みを熟知しているシナジー効果を強みとし、皆様のサポートをいたします。