厚生労働省は昨年12月16日、労災保険のメリット制を介して労働保険料が増大する事業主がその処分に不服がある場合、労働保険料認定処分の不服申し立てにおいて、その要因となった労災支給処分の支給要件非該当性(違法性)を主張することを認める運用に変更する方針を決めた。検討会の議事要旨は以下のとおりである。

労災保険給付を生活の基盤とする被災労働者等の法的地位の安定性を堅持した上での、特定事業主が保険料認定処分に不服を持つ場合の対応として、厚生労働省は以下3点を含めた必要な措置を講じることが適 当であると考える。

① 保険料認定処分の不服申立等において、労災支給処分の支給要件非該当性に関する主張を認める。

② 保険料認定処分の不服申立等において労災支給処分の支給要件非該当性 が認められた場合には、その労災支給処分が労働保険料に影響しないよう、 労働保険料を再決定するなど必要な対応を行う。

③ 保険料認定処分の不服申立等において労災支給処分の支給要件非該当性 が認められたとしても、そのことを理由に労災支給処分を取り消すことはし ない。

なお、特定事業主に労災支給処分の取消訴訟の原告適格が認められないことには変わりがない。

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