「助成金って本当に意味があるの?」

そんなご質問をいただくことがあります。

結論から申し上げます。助成金は、会社のキャッシュフローと利益を“直接”押し上げる、非常に価値ある資金です。むしろ、経営者こそがこの本質に気づくべき制度なのです。

売上100万円 vs 助成金100万円──本当に価値があるのはどっち?

たとえば、売上を100万円上げようと思えば、原価・人件費・経費・税金を差し引くと、最終的な利益はせいぜい10~20万円程度。ところが、助成金は「原則非課税の雑収入」として、そのまま“利益”として計上されます。つまり、助成金100万円は、売上に換算すれば500万~1,000万円以上の価値があるともいえるのです。

また、助成金は返済不要。融資のように返済の義務もなく、しかも入金タイミングは計画的に組めるため、資金繰りにも大きな効果をもたらします。期末のキャッシュフローを意識する中小企業にとっては、まさに“自由度の高い経営資金”なのです。

なぜ、助成金は“キャッシュフロー改革”に直結するのか?

助成金は「何か特別なことをやった企業」だけがもらえるものではありません。むしろ、「通常の経営活動の中で、人を採用する」「育成する」「環境を整える」といった取り組みを支援する仕組みです。

つまり、やるべきことをやりながら、同時にお金も入る。この構造こそが、キャッシュフローにプラスの循環をもたらします。

たとえば、

  • 新人を雇用した → 採用系助成金
  • 非正規社員を正社員化した → キャリアアップ助成金
  • 育児休業を取得させた → 両立支援等助成金
  • 教育訓練を実施した → 人材開発支援助成金

これらはすべて、“通常の経営判断”の延長線上にあります。助成金は、単なる「小遣い稼ぎ」ではなく、「攻めの経営戦略の一環」なのです。

「利益が残らない」悩みを、助成金で解消しませんか?

多くの中小企業では、「利益は出ているのにキャッシュが残らない」という悩みを抱えています。助成金は、その“利益=現金”というストレートな効果をもたらします。税理士も驚くような資金計画が立てられるのは、助成金の最大の魅力です。

とはいえ、申請には事前準備や専門知識が必要なケースも多く、「あとから申請しよう」と思った時点で要件を満たさないことも。だからこそ、社労士と連携し、経営計画の中に助成金活用を組み込むことが成功の鍵です。

この記事は私が書きました