「完璧です」と、胸を張って即答できる経営者は稀です。それくらいおおくの経営者は日々給与制度に頭を悩ませています。
売上が上がらなければ、経費をコントロールしなければなりません。当然人件費もその対象に含まれます。しかし、売上を生み出しているのは従業員です。全従業員の給与を下げ、人件費を下げれば必ず経費は下がるでしょう。と言ってもそれは「やりたくない」と思うはずです。
 では、どうしたらいいのかー。

もはや従来の制度では通用しない

 業種に関係なく、今あらゆる会社で人事評価制度を見直す段階にきています。
「ウチの会社はこれまで大きな問題になったことないから大丈夫だよ」そう考えている経営者も少なくないのではないでしょうか。
 ですが、このコロナ禍で見直し着手しなければ従業員が辞めてしまい、倒産リスクが高まるのではないでしょうか。なぜなら、新型コロナウィルス感染拡大の影響により大なり小なり経営環境が変化したためです。
 売上が半分以下になったのなら、その半分を維持できる経営体制を作らなければなりません。従業員が辞めてしまったのならこれ以上減らないよう、今いる従業員を大切にしなければなりません。そしてその人数でも経営が続けられる体制づくりが急務となります。

 では、今も売上が順調に伸びており、経営環境に大きな変化はなく、従業員も減っていなければ従来の制度のままでよいのでしょうか。

答えは、Noです。

 世界がコロナショックかに飲み込まれる前から現代におけるビジネスは目まぐるしく移り変わっていました。
コロナ禍で真っ先に倒産したのは、おそらく頃間以前から現在の売上がこれからも続くと信じてギリギリの経営をしていた会社ではないでしょうか。
 長期的な視野に立ち、キャッシュを蓄えておかなければ、いざというときに雇用を守れなくなります。

どうすれば評価すべき従業員を昇給させられるか

  昇給を慎重に行う理由は、将来への備えばかりではありません。一歩間違えれば社内の人間関係が悪化し、経営陣への信頼低下を招く恐れがあります。

「その昇給は他の従業員のモチベーションを下げる要因にならないか」
「具体的数値や評価項目で、昇給の根拠を示せるのか」
「根拠のない”感覚”で従業員を評価していると思われていないか」

 一度立ち止まって周囲を見渡し、このよう自分に問いていてください。

 では、どうしたらいいのでしょうか。従業員が納得できるような公平な人事制度とは、どのようなものでしょうか。
次回以降でお話ししたいと思います。

この記事は私が書きました