一部の会社と労働組合が決めた労働条件を、同じ地域の同じような働き手に広げる労働協約の「地域的拡張適用」が約30年ぶりに認められ、「正社員の年間休日数を111日以上にする」という条件が茨城県内の大型家電量販店(ヤマダ電機(現・ヤマダホールディングス。申し立て後、子会社のヤマダデンキが協約に加わった)、ケーズホールディングス、デンコードー)のすべてに広がりました。
労働協約の地域的拡張適用とは
労働組合法第18条第1項において、「一の地域において従業する同種の労働者の大部分が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該労働協約の当事者の双方又は一方の申立てに基づき、労働委員会の決議により、厚生労働大臣又は都道府県知事は、当該地域において従業する他の同種の労働者及びその使用者も当該労働協約(略)の適用を受けるべきことの決定をすることができる。」とされています。
 この決議及び決定については、労働組合法施行令第15条において、
● 申立てのあった一の地域が、一の都道府県内にあるときは、当該都道府県労働委員会及び当該都道府県知事が行い、
● 申立てのあった一の地域が、二以上都道府県にわたるとき、又は中央労働委員会において当該事案が全国的に重要な問題に係るものであると認めたときは、中央労働委員会及び厚生労働大臣が行うものとされています。
 本条は、労働協約が一定の要件を満たし、拡張適用を申し立てた上で厚生労働大臣又は都道府県知事が拡張適用の決定したときは、労働協約の適用範囲を一の地域内で従業する他の同種の労働者及び使用者にも拡張するというものです。
 この制度は、所定の要件が満たされた場合に、申立てのあった労働協約に定める労働条件を地域における公正労働条件とみなして、協約当事者である労使以外の労使にも適用することで、労働条件の切下げ競争を防止し労働条件の維持改善を図るとともに、労働者間、使用者間の公正競争を確保しようとすることを目的としています。

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