精神疾患の場合に限定されますが……。障害年金がほしいという人にはもらえないと思います。
障害年金すなわち「お金がほしい」というのは、社会生活を営む大人の人間としてはごく真っ当だからです。精神的におかしいところなんてないです。
精神科医の中にも、障害年金の受給に否定的な意見をお聞きすることがあります。その通りだと思うのです。本人が「障害年金がほしい」と求めること自体、ある意味で正常だからですし、その状態で障害年金が入ったとしても本人のためにならないとの意見は理解できます。
精神的に苦しい人を支えるためこそ障害年金を
精神的に苦しんでいる方の多くは、金銭感覚が全く欠落している印象が強いです。精神疾患ゆえの苦しみだと思うのです。
金銭感覚が欠落している状態で、例えばお腹がすいたとします。だけど、お金がなければ食べ物も買えません。食べ物がないわけです。そのことで身体的な苦しみが相乗効果で襲ってくるのです。本当に苦しいと思います。その苦しみをうまく伝えられない。金銭感覚がないために、苦しみのメカニズムが説明できない。
せめて、支離滅裂でも伝わればと願っているのですが……。本当に難しいことだと思います。
もしそのことが、眼に見える形で現れているとしたらその一例が「ゴミ屋敷」なのだと思います。その姿から、誰にも伝えられずに抱えている“何か”があることだけは分かります。周囲から見たその“ゴミ”というものが、伝わらない何かを抱えていることの象徴のように思えてなりません。
そのことに、周囲の人が何とかしてあげたいとの思いで、ご相談に来られることが多いです。
この記事は私が書きました
三重県出身。工場の派遣バイトの傍ら社会保険労務士の資格を取得。中途採用で地元商工会議所勤務を経て、労働局の窓口業務を通して様々な事例を経験。 非正規就労の悲哀と行政の仕組みを熟知しているシナジー効果を強みとし、皆様のサポートをいたします。