会社がどのような従業員を理想としていて、その水準に達すると年収がいくらになるのを明示できるようになると、次の3つの効果が見込めます。

「採用力の強化」「従業員の成長意欲の向上」そして「離職防止」です。

①採用の強化

 求める従業員像と年収が明確になれば、採用に関する業務が「募集」「決定」の2点においてスムーズになります。
 下の2つの募集要項ならどちらが応募したくなると思いますか。

・「営業職:月40~70万円(能力・経験に応じて決定)」
・「〇〇の営業経験が〇年以上ある:月収□□万円」

 さらに面接でも「当社はこのような能力をもつ人材を求めており、この水準の従業員に、これだけの給与を支払っています。あなたはどこまで可能ですか。」「経験の浅い社員には積極的に仕事を教えることを求められます。問題ないですか。」と具体的な交渉ができるようになります。すると、求職者からも「私はその水準に達しています」「その水準には届いていませんがここまでの実績があります」とこちらが知りたい回答を出してもらうことができるため、採用・不採用の判断がしやすくなります。

②従業員の成長意欲の向上

 理想の従業員と年収が明確であれば、そこに到達するまでの各等級の基準と年収が設定しやすくなります。そのため整合性が生まれ、従業員の納得感が上がります。
 例えば、「年収を50万上増やしたい」と思った場合、等級をいくつ上げないといけないのか、その基準に到達するにはどのようなスキル、成果、能力を身に着ける必要があるのかがハッキリ見えるため、内発的動機づけが形成されやすくなります。また、自身のスキルアップはもちろん、年収も明示されているため安心して生活設計を立てることができ、目標達成への意欲が一層高まると考えられるのではないでしょうか。

③離職防止

 人事評価制度をもとに入社1年目、5年目、10年目などのモデル年収を作成すれば、現在の年収に不満を持っていても「5年後には増えるかも。。。」と、離職を思い留まる可能性も高くなります。また、会社が求める能力がわかるので「5年後もこの会社にいるならこのスキルは身につけた方がいいな」と、スキルアップを促すこともできます。

 従業員にとって納得感のある人事評価制度は、会社にとっても大きなメリットをもたらすものだと言えるでしょう。

この記事は私が書きました